星降る島 カンタ!ティモール
2013年 06月 17日
『canta! timor』
東南アジアである東ティモールが独立するに至るまでのドキュメンタリー映画です。
インドネシア軍の侵略により、国民の3分の1が大量虐殺され、東ティモールは血と涙に染まり続けた24年間。
実は当時日本は、インドネシア軍の侵略攻撃に対し、軍事資金という形で協力していたそうです。
もちろん私たちにはそんな事実があったことなど、知らされることもなく...
日本は戦争をしないというのは、ウソだったのです。
世界中がインドネシア軍を避難する中、日本とアメリカだけは支持していたのですが、それは東ティモールのすぐ近くにある油田を手に入れる為の国益政策が背景にあったから。
そんな殺戮の最中でも、ティモールの人々は、自然崇拝、シャーマニズムと歌が彼等を支えたのです。
「日本、インドネシア、ティモールみな同じなんだ。」
「人類はひとつの兄弟なのさ。父もひとり、母もひとり、大地の子ども。」
「憎んじゃだめさ、叩いちゃだめさ、戦争は過ちだ。大地が怒るよ。
何が正しいかは人間じゃない、母なる大地が知っている。」
東ティモールの人たちは、家族や友人が目の前で殺されている中、インドネシア軍に対して傷つけられた悲しみは計り知れないけれど、そこに怒りはないという。
ただ悲しみだけが残っている。
それは彼等の話す言語が大きく影響していると思います。
「敵」という言葉がないらしく、一番近い意味を持つものが
「違う方向を向いた人たち」
というらしい。
その「違う方向を向いた人たち」を捕獲した東ティモールの人は、決して彼等を傷つけずに、皆同じ大地の子であることを言い続け、相手の持っている武器だけ取り上げて、逃がしていたそうです。
映画の中では、東ティモールの人達は澄んだ瞳で、とにかく笑顔でいっぱい。
そして、輪になりいつでも歌っていました。
大地がちゃんと見守ってくれているという真実を知っているからこそなのだと思います。
ドキュメンタリー映画で、重いテーマだけど、そんな中でとても愛が詰まった内容でした。
自然の見えない力を信じ、そして敬意を払うこと。
ゆっくりと小さくてもその事実を彼等のように伝えてゆきたい。
本当に素晴らしい映画に出会いました。
上映スケジュールなどはこちらを確認ください。
by miyuki_om
| 2013-06-17 12:35
| あんなこと
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