百年の食卓
2013年 12月 12日
って思われそうですけど。
カフェで唯一のベジタリアンメニューを選んだら、ごはんじゃなくてパンだったって話ですから。
いや、今日はそういう話ではなくて、本の紹介。
『百年の食卓』
この本を見つけたのは沖縄市与儀にあるカフェRoguiiさん。
私がトイレに席をたち、戻ってきたときに、この本を読んでいたゆみこさんは
「わたし、すでに始めの1ページで涙出そうになったよ。」
と。
その1ページとは、北部大宜味村に住むおばぁたちの言葉を集めている箇所。
中でもわたしの心にじんわりときたのがこれ。
「私は気持ちが朗らか。
笑うのも、おしゃべりするのも、大好きだよ。
あちこち痛いけど、死ぬ時はその時だっ。」
そして別のおばぁは
「自分で何でもやるから健康なんだよ。」
こーんなにも生きている誇りや、自分への自信、そして大胆さをもっているおばぁに、私も熱くなりました。
やっぱり、口にするものがすべて。
医学の力を借りなくてはいけない境地のときもあるかもしれないけれど。
おばぁの言葉どおり、結局はそういうものに頼らなくても、自然に近いものを身体に入れたら、人間再生回復するチカラを秘めているから、大丈夫なんだと。
あとは、「笑い」だよね。
以下、この本を制作されたアイデアにんべんさんから抜粋させていただきました。
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むかし、むかし、野菜は買うものではありませんでした。
広くなくとも土があれば、畑に。
炊事のたびに収穫しては、みずみずしい味覚を食卓にのせました。
小さな畑に、台所の神様に、手を合わせました。
それを今も当たり前に続けているおばぁたちがいます。
ニガナ、カンダバー、イーチョーバー、フーチーバー、ハンダマ…。
「なんかさー、そういう畑のすみっこにあるような
島野菜を見ているとさ、
工夫して料理してみたいという気もちにさせられたわけね」
と話す金城笑子(きんんじょう・えみこ)さん。
おばぁたちの、土や海とともにある暮らしのリズム、
生きる知恵を残していきたいと、
1990年、自宅のガレージで「笑味(えみ)の店」をはじめました。
今、「笑味の店」には、全国から、世界から、
たくさんのお客さんや研究者が訪れています。
90歳になっても、100歳になっても、
畑に、海に、出るおばぁやおじぃ。
「笑味の店」のお客さんが食べる野菜を育てたり、
時には話し相手にもなります。
そんなおばぁたちの家を、
笑子さんといっしょに一軒一軒訪ねることにしました。
いつも食べているようなお昼ごはんを
いっしょに食べさせてほしいとお願いをして。
この小冊子は、長寿や健康などの学問書とは異なる、ごく静かな記録です。
でも、老いてもなお、すこやかに自分の暮らしを立てている
おばぁたちの食卓に、台所に、畑に、100年近くを生きてきた人の言葉に、
今の時代にとっての光のようなものが散りばめられていると思うのです。
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足し算し過ぎていない味付けが美味しかったRoguiiさんのヒトサラ。
染みました。
大宜味のおばぁたちの手料理は、彼女たちの人生のようにもっともっと大胆かつ素朴なヒトサラなのだろうな、きっと。
次回は、おばぁの料理を食べにいってみよう。
by miyuki_om
| 2013-12-12 14:35
| 【2013 Okinawa】
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